ボトルネック

 

国外脱出タイムアタック(留学編)における主なクリア条件は「ビザの取得」「ワクチンの接種」の2つだと考えてよい。他にも色々な準備は必要だが、とりあえずこの2つの条件が達成できればアメリカには行ける、そして行けばなんとかなるはずだ。タイムアタックにおいてどこのプロセスがボトルネックとなるのかについて説明しようと思う。

 

 

1. ビザの取得

 

アメリカの場合、90日以上の滞在にはビザが必要になってくる。そのため、長期留学の際にはほぼ間違いなくビザを発行しないといけない。ビザを取るには主にパスポートとI-20が必要だ。

 

パスポートは市役所に書類を出せばすぐゲットできるが、申請から発給まで7営業日くらいはかかる。

 

I-20は進学先の大学から出される入学・在学証明書のことを指す。学費を自ら支払う場合、学校側に対して財政証明などをしないとI-20はもらえない。しかし博士課程の学生のほとんどは学費免除で生活費も大学から支給されるため、こちらが欲しいと言えば自動的に発行される。自分はされた。書類が手元に届くまではFedEx(国際宅配便)で1週間。

 

ビザを発行してもらうにはアメリカ大使館で面接を受ける必要がある。パスポートとI-20を手に入れたら、諸々の手続きを経てビザ面接を予約することができる。自分はビザ申請料金を払ってから3日後に予約をすることができた。無事面接でビザの許可がおりたら、1週間以内にビザは手元に届く。

 

ゆえに、I-20さえ学校が発行してくれれば、パスポートが新たに必要だったとしても2~3週間程度でビザを入手できると分かる。

 

 

2. ワクチンの接種

 

アメリカの大学・大学院に入るならワクチン接種は必須だ。接種しなかった場合は授業への出席や入寮を拒否される可能性があるので、できる限り日本で受けておきたい。自分の場合、MMR(麻疹・おたふくかぜ・風疹の混合ワクチン)、B型肝炎、髄膜炎のワクチン接種が義務づけられていた。

 

こういったワクチンは多くの病院で接種可能だが、自分にとってどのワクチンを追加接種しないといけないのか調べたり、学校指定のフォーマットに英語で診断書を書いてもらえるように依頼するのが面倒だった。結局トラベルクリニックとよばれるところへ行って、専門家に丸投げした。

 

ワクチン接種は1回で済むとは限らないというところが国外脱出タイムアタックの妨げとなる。例えば、B型肝炎は3回の注射が必要で、1回目と2回目は4週間空け、1回目と3回目は半年空ける必要がある。留学する人の多くは2回目までを日本で注射するらしい。

 

よって、ワクチン接種にかかる期間は4~5週間と見積もれる。

 

 

さて、こう考えてみると、国外脱出タイムアタックを正攻法でクリアするなら(少なくとも理論的には)およそ1ヶ月あれば良さそうである。しかし、他にも隠れたボトルネックが存在する。それが「歯の治療」である。

 

アメリカの歯科治療費や医療費が(保険に入っていたとしても!)日本では信じられないほどの高額になりうるというのは有名な話で、長期留学する人は歯の治療を済ませてから渡航すべきだと言われている。私もこの機会に不要な親知らずを抜いてもらうことにした。

 

久々の歯科検診に行ったのが4/3。そこの歯科医院ではこの親知らずは抜けないと言われてしまったので総合病院への紹介状を書いてもらい、その総合病院で検診を受けたのが4/9。予約でいっぱいなので実際に手術できるのは5月以降になりそうだと告げられたが、運よく急なキャンセルがあったので2週間後の4/23に手術を受けた。術後1週間たった5/1に抜糸して、5/17に経過を見てもらい治療が終わる予定。実に7週間もかかってしまった。

 

実は下顎の親知らずを2本同時に抜いてもらおうと思っていたのだが、この病院では親知らずは1本ずつ抜くことになっていると断られてしまった。私は5月下旬に渡米してしまうため、もう片方の親知らずは放っておくことにした。実際のところ不安があるのは右の親知らずだけだったので別に良いと言えば良いのだが、人によってはそうもいかないだろう。

 

まとめ:理論的には渡航準備は1ヶ月で済むが、歯の治療が必要な人はその限りではないので気をつけよう。

 

…とはいえ、実はアメリカの大学事務の仕事がやたら遅いなどの問題があるので、やっぱり1ヶ月で渡米というのは机上の空論なのだが、それは別の記事で書くことにしよう。

 

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コメント: 2
  • #1

    まつお (日曜日, 13 5月 2018 13:23)

    もう住む家は決まってますか?

    アメリカ留学にいく人々は家賃が高くて大変と聞きました。

  • #2

    Eureka GAP (日曜日, 13 5月 2018 14:52)

    まつおさん、こんにちは。

    実はまだ住む家は決まっていません…。とはいえ大学院生向けの寮があるらしいので、そこに住もうと考えています。

    アメリカの家賃は本当に高いです。寮はルームシェア(個室あり、風呂・トイレ・キッチンなどを共有)にも関わらず年間で1万ドル以上かかるそうです。私の大学院はニュージャージー州にありますが、ニューヨークやカリフォルニアだったらもっと高いのかも?大学からの家賃補助などがあるかはまだ調べてませんが、生活費のかさむ一番の原因が家賃であることは間違いありません。