オリエンテーション

 

久しぶりのブログ更新。更新が滞っていた理由は単純で、3週間以上も楽しみを排してQualifying Examの試験勉強をしていたからだ。体力がごりごり削れてブログを更新しようという気持ちも萎えてしまっていた。しかし先週の月曜日(8/20)からはとうとう数学科のオリエンテーションが始まった。なんとなくキャンパス全体が活気づいてきた。

 

オリエンテーションのスケジュールはなかなかタフだった。Qualifying Examへ向け午前は解析の講義と演習が3時間、午後も代数の講義と演習が3時間。演習の時間では周りの人と議論しつつ問題を解いていく。この演習のおかげで同期の顔や名前は大体覚えることができた。

 

まだ全員がそろったわけではないらしいのだが、今のところ同期は11人いる。そのうち留学生は自分含めて3人で、全員アジア人だが国は異なる。女性もいれば自分の親と同じくらいの年齢の人もいるし、皆見た目からしてバラバラだ。出身大学も皆違うはずだし、数学以外の共通点は本当に一切無いのではないかと思うくらいだ。こういった多様性はアメリカならではのものだろう。自分はこの雰囲気が好きだ。

 

金曜日の夜には院生パーティが開かれ、同期だけでなく上の学年の人とも話す機会があった。基本的には自分は料理をひたすら食べて聞くのに徹していたのだが、どうも海外の院生は楽観的に見える。具体的にそう感じた根拠をあげるのは難しいが、とにかくそういう雰囲気を感じるのだ。自分も相当の楽観主義者ではあるが、思考の根っこは消極的だし話題に困ると何故か暗い話を選択しがちだ。今回も他の同期に「日本だと博士に行くのはリスクを伴うと考えられている」などと話していたが、その後帰りの車内で自分の話を聞いていた先輩から「自分も最初は将来の不安があったが、ここで博士をとって就職できなかった人はいない。大丈夫だ」と言われたのが印象的だった。ここで印象的という言葉を使ったのは、博士をとった人たちの就職事情が良いことに感銘を受けたからではない。大学院で学年が上がるにつれて不安が薄れるということがあり得るということに感銘を受けている。一般的に学年が上がれば上がるほどストレスと共に不安な感情も蓄積されていくのではないか?

 

実際はアメリカの院生もかなりの精神的負荷をかけられている。彼らが楽観的に見えるというのは自分の誤解に過ぎないのかもしれないが、それにしてもああいうポジティブさは見習いたいものだと感じた。

 

とはいえ明日からはQualifying Exam。ネガティブな気持ちは拭いきれない。